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マクドナルド


僕は「NO!」とはっきり断れる。

確かに君はとても可愛くて素敵な女性かもしれない
でもそれとこれとは別だ。
食べたくもないフライドポテトを無理に薦められても僕の決意は決して変わらない。
でも僕だって決して鬼ではない、君と同じ人間だ。
確かに会社の方針でポテトを売らなければならないと言う事は、客である僕だって充分理解している。
だからといって闇雲に、
「ポテトはいかがですか?」と聞いた所で返ってくる返事は決まっている。

ここからはビジネスの話だ。
例えばだ
「ご一緒にポテト、作りませんか?」
とか優しく言われれば、考えた挙句、作ってしまうと思う。
君と二人で、
「せーの!」
で声を合わせて塩を振った後、耳元で、
「…せっかく作ったんですから、食べてみませんかぁ?」
とか、そういう完璧な筋書きでこられたら
流石に僕だって
「ポポポポテトのXL15個っ!」とか答えてしまうだろう。
そう、これがビジネスと言う物だ。

勿論80近くのお爺ちゃんであれば、
「ご一緒に、碁でもいかがですか?」等が最適だろう。
碁盤を広げ、君の目の前で嬉しそうに碁石を掴み、次から次へと口に運んでいくお爺ちゃん。
その手を優しく止め、
「こっちの方が美味しいですよ?」と、そこで初めてポテトを薦めてみる。

どうだ?
それでダメならしょうがない。
そこまでやったんだ、気持ちが良いじゃないか。

な?それがビジネスだ。
違うか?

パシッ!
『いいから早く注文言えよ!』

は、はい。