≫ トップページ / ゲーム / 読み物 / リンク







僕は海が嫌いではありません。

あの無限大に広がる青い平原── 
海と空の絶妙なコントラスト── 

どうも、海には人を引きつける魅力があるようです。

でも、僕は滅多に海にいかない。 
その理由は海の水が塩っ辛いからです。 

小学生の頃、家族で伊豆の海を楽しんでいた時の事です。
海水を飲み込んでしまった僕は、その時初めて海の水が塩っ辛いと知りました。

「どうして海の水はしょっぱいのですか?」
僕は父上に聞くと、父上は、
「海の水はね、塩分が沢山含まれているからしょっぱいんだよ」
と教えてくれました。

僕はあまり意味が解からず、
「どうして?どうして塩分が沢山含まれておるのですか?」
と聞き返すと── 

父上は少し困った様子で辺りをキョロキョロ見回し── 

近くで寝ていた汗びっしょりのおじさんを静かに指差しました。